2025年4月29日(火)、コピス吉祥寺に鰹昆布出汁つけ麺専門店「迂直(うちょく)」が移転オープンしました。かつて荻窪で毎日行列を生んでいた人気店が、今度は吉祥寺で再スタート。
早速並んで食べてきたよ!入店まで3時間ほど待ちました・・・
荻窪から吉祥寺へ、こだわりのつけ麺が再始動
荻窪で連日行列ができるほど人気を集めていたつけ麺店「迂直(うちょく)」が、ついに吉祥寺で営業を再開します。
同店はこれまで荻窪で営業していましたが、「ゆとりのある客席や、食材に最適な環境、待機場所と安全性に配慮しながら、さらに多くの人につけ麺を届けたい」という思いから、吉祥寺への移転を決断。コピス吉祥寺という好立地に構え、装い新たにスタートを切りました。オープン場所は、A館地下1階の佐野らーめん店「進ちゃん」跡。
特徴は、店内で毎日製麺される自家製麺と、変わらぬスタイルのスープやチャーシュー。薬味として「無料の塩」と有料の「温かい鶏の割りスープ」が新たなサービスに追加されました。つけ麺の旨みを最大限に引き立てる工夫も凝らされています。
洗練された店内。カウンターが12席。ライトはつけ麺を撮る際に影が入りくく工夫されています。
初日はオープン時には140人以上が並んでいたそうで、筆者も入店まで3時間ほど待ちました。
メニュー
メニューはシンプル。鰹昆布出汁醤油つけ麺です。
今回は鰹昆布出汁 特製つけ麺を注文しました。
並々ならぬこだわりが伝わる一杯
いよいよお目当てのつけ麺。美しくたたまれた麺は、まるで芸術品。自家製の中細平打ち麺は、ツヤツヤと輝き、たっぷりと昆布水に浸されています。この時点でふわりと鼻をくすぐる、ほのかな昆布の香りに、もう期待が高まるばかりです。
ひと口そのままいただくと、小麦の芳醇な香りと、昆布水の優しい旨みがじんわりと広がります。ああ、これだけで美味しい。この時点で、麺への並々ならぬこだわりが伝わってくる。
そして、いよいよ主役のつけ汁へ。レンゲでひとすくいすると、すぐに感じるとろみ。鰹、煮干し、昆布…それらが折り重なるようにして織りなす、奥深い出汁の香りがふわっと立ち昇ります。
まずは一口。じんわりと広がる旨味、そこに寄り添う鰹出汁の華やかさ。最初に来るのは、上質なコクと醤油のキレ。ところが時間が経つと、だんだんと魚介のふくよかな甘みが前に出てきて、まるで一杯の中に四季があるかのように、味わいが移ろっていきます。
とろみのあるスープが麺をしっかりと持ち上げ、まるで一体化するかのような一体感。ひと口すするたびに、小麦の香りと出汁の旨味が押し寄せ、食べ進める手が止まりません。
テーブルにそっと置かれている「無料の塩」をほんのひとつまみ、麺にちょんとつけて食べてみると、小麦の甘みがグンと引き立ち、麺だけでひとつの料理として完成してしまう衝撃。
有料トッピングの「温かい鶏の割りスープ」をつけ汁に注げば、つけ麺から一転、芳醇な鶏清湯スープに早変わり。最後の一滴まで、余すことなく楽しめる仕掛けに、また唸らされるのです。
チャーシューもまた格別。しっとりとした口当たり、噛めばじゅわっと溢れる肉汁。一枚一枚が職人の手仕事を感じさせる仕上がりで、脇役に収まることを潔しとしない存在感を放っています。
一見シンプルに見えて、その裏には想像を絶する手間と情熱が込められている。それを決して押し付けがましくなく、食べ手に自然と伝えてくるのが「迂直」というお店の奥ゆかしさです。
盛り付けもまた美しい。麺は緩やかなリズムを描きながら折りたたまれ、つけ汁は澄み渡る琥珀色。目にも舌にも、贅沢なひとときを約束してくれる、そんな一杯でした。
店舗概要
店名 | 迂直 |
オープン日 | 2025年4月29日(火) |
営業時間 | 11:00〜16:00 |
定休日 | 月・木 |
住所 | 東京都武蔵野市吉祥寺本町1-8-16 コピス吉祥寺A館 B1F |
地図 | |
禁煙・喫煙 | 完全禁煙 |