吉祥寺に新オープン鉄板焼専門店「喜扇亭 吉祥寺店」新名所での、一夜の煌めき

2023年10月29日(日)、吉祥寺エクセルホテル東急の2階に新たな名所が誕生しました。人形町今半による鉄板焼専門店「喜扇亭 吉祥寺店」。内覧会に招待いただいたのですが、圧倒的なおもてなしと味に魅了されてしまった・・・

煌めく内装に心奪われる

喜扇亭は、すき焼の人形町今半が手掛ける和食鉄板焼専門店。1963年、当時東京にはまだ珍しい鉄板焼ステーキコーナーを人形町今半本店内に開業したのが始まり。屋号は人形町今半がかつての浪曲寄席『喜扇亭』の跡地に建てられていたことから名付けられました。現在は人形町本店、東京ミッドタウン店、名古屋ミッドランドスクエア店を展開し、吉祥寺が4店舗目となります。

スタッフさんにより重厚感ある扉を開けてもらい、店内へご案内いただきます。その先には非日常な食事と体験が待ち受けているのです。

目の前には大きく弧を描いたカウンター席が広がっており、美しさに圧倒されます。まず目を引くのが金箔が施された壁。カウンター背後の柱にはイタリア・ナポリから取り寄せたモザイク画が煌めいています。

一方、6〜12名での利用に最適な個室は、壁に銀箔が輝く銀の世界。伊藤若冲の作品「百花図」をモチーフにしたカーペットが足元を飾ります。今年、金毘羅山(こんぴらさん)の伊藤若冲の作品が修復、リニューアルされたことで、歴史と芸術の交差を感じずにはいられません。

どちらの席も吉祥寺の“ハレの日”を彩るにふさわしい雰囲気が基本テーマ。書家でもあった先代の女将の書などを展示した和のテイストが上品に溶け込み、豪華な内装に心からのもてなしを感じます。

メニュー

コースメニューを抜粋。(全て税込)

ただし、コースには以下が含まれます。

  • ディナー…前菜替り・吸物・凌ぎ・サラダ・焼野菜・黒毛和牛鉄板焼ステーキ・お食事・デザート・コーヒー又は紅茶・焼菓子
  • ランチ…前菜・吸物・替鉢・サラダ・焼野菜・黒毛和牛鉄板焼ステーキ・お食事・デザート・コーヒー又は紅茶・焼菓子

最高級のおもてなしと料理に酔いしれる

※以下は内覧会特別メニューです。一部、実際のメニューとは異なります。

この日、案内いただいたのは、美しい曲線を持つ大カウンター席。

ゆったりとした黒毛和牛の革の椅子に座ると、その上質な感触とトレサビリティ(個体識別番号)の証明が語るストーリーに、一瞬で心奪われます。椅子1脚当たり約牛1頭の牛革を使用しているそうな。

メニューに目を通し、豪華なラインナップに期待は膨らむ・・・目の前で調理してもらう臨場感。視覚だけでなく聴覚でも楽しませてくれて、気分が高揚するを抑えられません。

始まりは前菜のカニと牛握りのてまり寿司。贅沢なカニの海の旨みに驚き、和牛のまろやかさに心奪われました。毛ガニの柿釜盛りは贅沢感満載で、炒りむかごは香ばしくアクセントに。前菜から多幸感よ!!

お次は蛤のお吸い物。

九十九里の大きな蛤とお出汁(昆布とお酒と水)のみですが、これが忘れることのできないほどの一品でした。出汁汁は旨味が口いっぱいに広がる。シンプルだけれど、深い味わいで心を温めてくれました。感動の美味しさでした。

焼野菜は、加賀レンコン餅のもっちりとした食感が印象的。

他の焼野菜も、その美味しさを岩塩で引き立てることで、シンプルながら極上の味わいを楽しむことができました。九条ネギは辛みが一切なく優しい甘さ。大黒しめじのバターソテーは食材固有のほんのりとした甘みとバターのコクが絶妙に結びつき、香ばしく食欲をそそる逸品。

そして本日の主役、ステーキ!!

霜降りが美しい北海道産のロースは、口に入れた瞬間にその脂の旨みが広がり、甘みとともにしっかりとした肉の味わいが追いかけてきました。肉質は非常に柔らい。「とろける」の最上級。

一方、鳥取産のヒレは、さらに繊細な食感を持ち合わせており、噛むごとに肉のジューシーさが溢れ出してきました。

黒毛和牛の特徴である雌牛のやわらかさが感じられ、まさに極上と言えるでしょう。お好みでつけるハーブ、ステーキダレ、にんにく醤油が、この贅沢な味わいを一層引き立てます。特ににんにく醤油の香ばしい香りがステーキの風味を深め、絶妙なマリアージュを楽しむことができました。

そして秋の実ソテーライス。季節感あふれる食材の調和が絶妙。特に、松茸の香りとすだちの爽やかさが、深い味わいを演出。

デザートは洋ナシのジェラート(砂糖不使用)は滑らかで洋ナシ本来の甘みが際立ち、ビオーネゼリーや洋ナシ蜜煮はお口直しとしての役目を演じます。

最後にフィナンシェとコーヒーで締めることで、心地よい余韻を楽しむことができると同時に、この至福の時間が終わるのが惜しいと感じました。

担当いただいたシェフ須崎氏の技術は圧巻で、食べるスピードや好みを察知し、焼き加減や味付けを調整してくれました。派手なパフォーマンスはなく、それが場所に相応しいおもてなしを心がけている証なのでしょう。

シェフの落ち着いた所作が安心感を生み出し、ゲストは思い思いの時間を過ごしすことができる、そんな空間と料理、そしておもてなし。「喜扇亭 吉祥寺店」での一夜は、まさに吉祥寺の“ハレの日”を特別に彩る体験でした。

店舗概要

店名 喜扇亭 吉祥寺店
営業時間 11:30~15:00(L.O.14:00)
17:00~22:00(L.O.21:00)
定休日 月曜(祝日の場合は翌火曜)
大晦日・元日
TEL  0422-27-5980
住所 東京都武蔵野市吉祥寺本町2-4-14
吉祥寺エクセルホテル東急2階
地図
予約 公式サイトへ
HP restaurant.imahan.com
禁煙・喫煙 完全禁煙