三鷹駅南口を出てわずか1分。2024年3月10日(月)、黒い外壁に「COFFEE」の看板が目印の「go café and coffee roastery」が移転オープンしました。
以前は南口から徒歩8分、大通り沿いに店舗がありましたが、駅からかなりアクセスのよい「さらさら」跡に移転。早速伺ってきたのでレポ!
木のぬくもりと自然光が包み込む空間
同店は、元は吉祥寺の名店「BLACKWELL COFFEE(ブラックウェル・コーヒー)」で腕を磨いた店主さんが独立し、自家焙煎珈琲の世界を思う存分発信したいと開いたお店。
外観は緑のひさしが印象的で、入り口はガラス窓が大きく取られており、中の様子をちらりと覗くことができます。ドアを開けて入ると、木のぬくもりと自然光がふわっと包み込むような空間。
大きな窓辺からは通りの並木が見え、日の差し込む昼下がりにはまるで絵画の一部になったかのような風景が広がります。壁にはさりげなくコーヒーに関するアートワークが掛けられ、観葉植物が配置されているのもポイント。
決して広々とはしていないのですが、その分カフェ独特の“こぢんまり感”が上手に活かされているのが印象的。手作り感溢れる、だけどどこか洗練されたインテリアが心を和ませます。立派なオーディオから流れるジャズが心地よい。
同店の目玉は、なんと言っても店内で行われる“自家焙煎”。店内に入ると、まるで理科の実験セットのように並ぶ器具やビーカーが目に飛び込んできます。焙煎機やハンドドリップ用の器具が並べられ、店主さんが一杯ずつ丁寧にコーヒーを淹れている光景が見られます。
熱々のお湯がサラサラとフィルターを通るときに立ちのぼる香りは、コーヒー好きにはたまらない瞬間。
メニュー
メニューは「スペシャルオリジナルブレンド」や「シングルオリジン」、特別な“ワンランク上”のコーヒー、カフェインレスまで用意されていて、自分好みの一杯が見つかりそう。
「スペシャルオリジナルブレンド」は、実在の作家や音楽家などからインスピレーションを受けて作り上げられているというユニークな試みで、この日は「バロウズ」とネーミングされた一杯を提供。いずれもアフターミックスで仕上げており、各豆を別々に焙煎してからブレンドすることで、より複雑な風味を生み出しているそう。
手作業による自家焙煎コーヒーを、ゆっくり、じっくり堪能
今回は「バロウズ(深・極深)」を選択。名前の由来はアメリカのビート文学を代表する作家、ウィリアム・S・バロウズから来ているらしく、「しっかりした苦み、やわらかな口当たり、甘苦く重さのある余韻」が特徴。
豆の準備の後、丁寧にペーパードリップが始まり、お湯を数回に分けて注ぐ様子はまさに職人芸。香りがスーッと店内に広がります。
淹れたてがマグカップに注がれて提供された「バロウズ」を一口すすると、その深煎りの重厚感がぐわっと押し寄せてきます。
ガツンと苦みを感じるものの、嫌な苦さではなく、後からほのかな甘みがじんわり広がるのが印象的。確かに「甘苦い余韻」という表現がぴったりで、何度も口に含むたびに微妙に味わいが変化するのが面白い。普段はミルクや砂糖を入れがちな方でも、ここではブラックで飲む価値が十分にあると思います。
そして一緒に注文したのが「ベイクドバナナブルーチーズケーキ」。これがまた秀逸で、上面にはバナナが並び、中にはブルーチーズの塩気と香りがしっかりと閉じ込められています。
見た目は普通のチーズケーキっぽいんですが、一口食べれば「おおっ!」と驚くほどブルーチーズの個性が口の中を支配し、その後バナナの甘さとケーキ生地のクリーミーさが追いかけてくる感覚。これが深煎りのコーヒーと絶妙にマッチして、「苦み×塩気×甘み」の三重奏が見事なハーモニーを奏でます。
店内の雰囲気は、木目を活かした壁に、レトロ調の椅子やテーブルが並び、大きな窓からは外の緑がよく見えます。三鷹駅南口からわずか1分とは思えないほど、落ち着いた空気が流れていて、ちょっとした森のカフェに来たような気分。一人で読書しながらゆっくりコーヒーを楽しむのにも最適。
いつの間にか時間が過ぎ去っていく。この感覚こそ、丁寧に淹れられたコーヒーが持つ魅力なのかもしれません。ここでしか味わえない、手作業による自家焙煎コーヒーを、ゆっくり、じっくり堪能してみてね。
店舗概要
店名 | go café and coffee roastery |
営業時間 | 11:00〜18:00 |
定休日 | 火水曜日 ※変更の場合あり |
住所(移転後) | 東京都武蔵野市御殿山2-20−9 |
地図 | |
@_gocafe |