三鷹フレンチ「ビストロ アモルフ」感動の美食体験と〆に衝撃の鉄板まるごとマドレーヌ

三鷹駅北口の街角に、ひっそりと佇む「Bistro amorph.(ビストロ アモルフ)」。

外観は特別感が漂っており、パリの街角に迷い込んだかのような錯覚を覚える白い壁と控えめな看板が特徴的。9坪という小さな空間には、オーナーシェフとパティシエールの2人によるこだわりが詰め込まれ、扉を開けると別世界へと誘われます。

特別な日に利用したい、筆者のお気に入りのお店。最近、衝撃のコラボメニューの企画がスタートしたと伺い、早速行ってきたのですが、想像を遥かに超えた料理が待ってました。(執筆に力が入ってしまう!)

音楽と料理が会話をする絶妙な空間

入店すると、まず驚くのは狭さを感じさせない工夫が随所に施された三角形の小さな空間。

そして光の演出。照明は明るすぎず、どこか柔らかい。テーブルを包み込む間接照明が、料理に対する集中を促し、六面体スピーカーから流れる心地よいジャンルレスな音楽が、全体の雰囲気を一層引き立てます。音楽と料理が会話をしているかのような絶妙な空間設計。

時間をかけて作り上げられた空間は、訪れるたびに微細な変化があるのです。今回は、奥にある半個室のテーブルがゴールドの縁取りがされたものに変わっていました。そんな小さな変化を楽しむことができるのも、アモルフならではの魅力。永遠に完成しない店作り。

座る席によって、空間の表情が異なるのも興味深いポイント。席によっては、ニューヨークのマンションの一室にいるような雰囲気が漂い、また半個室空間は、パリの小さなレストランで過ごすかのような空気感が広がります。細部にまでこだわり抜かれたインテリアと壁紙の選定が、異なる都市の風景を思い起こさせてくれる不思議。

と、随所にこだわりが散りばめられたお店ですが、料理こそが同店の真骨頂。

ランチもディナーも一回転。制限時間なく、ゆっくり料理とこの空間に浸ることができます。「時間を忘れてお食事を楽しんでほしい」というお二人の思いが見て取れますね。

幸せを運ぶ料理の数々

店内の雰囲気に酔いしれているところに、次々と運ばれてくるアートなお料理。ディナーコース「料理とデザート2部構成スタンダードコース」は11,000円(税込)。もちろん料理にあったワインを選んでくれます。

※以下は一例です。季節によってコース内容は変更となります。

前菜:ブリガーデン ビオレソリエス マスカルポーネ 18ヶ月熟成生ハム

一品目。無花果の瑞々しさと甘さが、18ヶ月熟成された生ハムの深い塩気と見事に絡み合い、そこにハチミツ入りのマスカルポーネクリームが加わることで、まるで舌の上で一つのオーケストラが演奏されているかのような味わいが広がります。

冷菜:低温調理鰹 生姜 茄子

低温で丁寧に調理された鰹は、旨味を逃さず、仕上げの炙りが香ばしさを引き立てます。合わせられた高知県産の生姜パウダーアイスが絶妙なアクセント。炙り鰹のジューシーさと、まろやかな焼き茄子との調和が見事に実現。シンプルでありながら、複雑な味わいのコントラストが楽しめる一品です。

温菜:天使の海老 カダイフ

目にも楽しい驚きの一皿。カダイフのサクサクとした食感が、頭から尻尾まで食べられる海老のジューシーさを一層引き立て、高級バーガーを手に取るように、贅沢なひとときを楽しむことができます。

魚料理:真鯛のパートフィロ包み

香ばしく焼かれたパリッとした皮と、内側のしっとりとした真鯛の食感がたまらない一皿。エビのお出汁から作られた濃厚なアメリケーヌソースが、真鯛の繊細な味わいをさらに引き立て、海の恵みそのものを感じることができる料理。

肉料理:フランス産鴨のロティ

黒胡椒と赤ワインのソースが主役。しっかりと火が入った鴨肉は、下に敷かれたトロ茄子とともに食べることで、口の中で溶けていくような感覚が楽しめます。濃厚なソースが肉の風味を際立たせ、ひとくちごとに贅沢な余韻が残る。

メインデザート

デザートには、岡山県産シャインマスカットとオーストラリア伝統菓子のラミントン、そして酒粕を使ったブランマンジェが登場。すべて異なる地域の味覚を融合させた斬新な組み合わせで、マスカットやラミントンの優しい甘さ、生姜のアイスクリームが一味違ったアクセントを加えています。初体験の締めくくりでした。食後のデザートとしても完璧な締めくくり。

・・・と、ここで終わると思うじゃないですか?最後の最後まで楽しませてくれるのがアモルフ。

焼き上がりからわずか30秒以内、鉄板まるごと提供のマドレーヌ

最後に、「メシクエLV34」主宰フードプロデューサー(@rienarusawa8)とのコラボ企画で提供するマドレーヌ。名付けて「アモレーヌ」。

名古屋コーチンの卵や日本で入手できる最高級のバニラ、無農薬レモン、北海道小麦100%江別製粉、良質なバターなど、パティシエールが厳選した食材を使用して焼き上げます。

コース料理を食べ終わるタイミングを見計らって焼き上げる職人技。ピーッとオーブンの焼き上がりのお知らせが鳴ると同時に、鉄板を手際よく取り出すパティシエール。

高温の熱い鉄板を一瞬冷やし、すぐに客席へ運びます。なんと、焼き上がりからわずか30秒以内に提供してくれるのです。

鉄板に並んでいるアモレーヌの1つを提供してもらうと思うじゃないですか?

いえ、驚くなかれ。鉄板まるごとが1人分です。

ちょっと意味わからないですよね。僕も理解できませんでした。鉄板1枚に8個のアモレーヌが並んでいて、これが1人分なのです。

テーブルに提供いただいたアッツアツの鉄板から、火傷しないように、アチチしながらアモレーヌを取り出す。

食材をこだわり抜いた、焼き立て30秒のアモレーヌ。いただきます・・・

・・・感動の一言。

焼きたての香ばしさとふわふわの食感はまさに至福。素材の風味を最大限に引き出され、贅沢なバターと上品なのバニラの豊かな香りが広がっていく。食べた瞬間心を掴まれました。間違いなく過去イチのマドレーヌ。

マドレーヌって1個食べると、足りなくてもう1個たべたいなーって思いますけど、それがあと最大7回叶っちゃうのだから贅沢すぎる。

もちろんコースを一通りいただいた後に、8個全部食べられるわけもなく、持ち帰り用に包んでいただけます。可愛い紙袋も嬉しい心遣いで、最後まで特別感を体験させてもらいました。

細部までこだわりとホスピタリティ溢れる同店。9坪という限られたスペースでありながら、無限の可能性が詰まっており、食事そのものが一つの芸術作品のように提供されます。ここまでこだわってコースお一人11,000円(税込)です。

特別の日に、特別な人とどうぞ。心からオススメです。

コース変更スケジュール

ちなみに、メシクエコラボはクリスマスシーズンとの兼ね合いで開催期間が決まっています。年内にアモレーヌ食べたいなら、11月15日(金)まで。年明けは1月8日(水)から。

クリスマスコースも予約が埋まってきているそうなので、狙っている方はお早めにどうぞ。

  • 〜11月15日(金) 年内メシクエコラボ開催期間
  • 11月16日(土)〜12月19日(木) 料理とデザート2部構成コース
  • 12月20日(金)〜12月28日(土) クリスマスディナーコース
  • 2025年1月8日(水)〜 メシクエコラボアモレーヌ復活。

店舗概要

店名 Bistro amorph.(ビストロ アモルフ)
営業時間 ◯平日限定ランチ
火曜日~金曜日(祝日含む)
12:00~15:00(L.O.13:30)
【シェフおまかせランチコース】のみ
◯ディナー
火曜日~日曜日
18:00~22:00
※シェフおまかせディナーコースは事前要予約
定休日 月曜日
TEL 0422-38-5137
住所 東京都武蔵野市中町1-20-10
地図
予約 電話で予約をお願いします。
HP www.bistro-amorph.com
Instagram @amorph.9
禁煙・喫煙 完全禁煙